キャラクターデザインの傾向

 最近思うんです。キャラクターのデザインって難しい。
 私が現在描く絵は二次創作メインなんですが、ちょこちょこ一次創作(オリジナル)のキャラクターも描いています。しかしどうやら私はキャラの「要素」を盛るのが苦手らしく、あまりしっくり来るキャラをなかなか生み出せないという悩みがあります。
 そんなもんテーマに沿って自分の好きな要素を盛るだけ盛ればいいし、くどくなったら適宜削っていい感じにすればいいだけの話だろ、と思われるかもしれませんが、その「いい感じ」が分からないと言いますか…
 とにかく私の場合シンプルに落ち着きがち。これが悩みのタネでして、試行錯誤するうちに「よく分かんなくなってきたしまあいいか…」とキャラ作り自体を諦めてしまうことも結構あります。作れなかったからといって何か支障があるとかは全くないんですが、やはり何となく悔しい気持ちになるんですよね…個人的趣味活動と言えど考えた分納得のいくリターンがないとやはりモヤモヤしてしまうものなのかもしれません。
 それで言うとこのサイトに載せている魔女なんかは個人的に珍しく上手くまとめられているかなと思います(というかかなりお気に入りなのでサイトに進出出来ています。色々描いてやっぱりなんか魅力がない…とどこにも載せられることのないまま存在抹消されるキャラの多いこと…)。彼女は体にカラフルな宝石を生やしている分、他の服装や色は引き算して正解だったと思っているのですが、これもどちらかといえばシンプルデザインですよね。
 閑話休題。
 思うにこれは自分の中のキャラ要素の引き出しが少ないせいでアウトプットも出来ないんだな、ということで、最近はTwitterのハッシュタグなどを駆使して人様のキャラを色々拝見しています。これがなかなか面白くて、特に服の情報量が非常に参考になります。色・柄・素材、アクセサリーや小物の使い方などアイデアの宝庫です。自分にはないアイデアを見ると、とてもわくわくしますよね。
 見ていると、キャラのテーマにもよるとは思うのですが、令和のトレンドというか、最近はタクティカルファッションなどの少しスポーティでスタイリッシュなデザインが好まれている印象があります。あとは大小シルエット(オーバーサイズジャケットにタイトめなボトムスなど)のメリハリの効いたアウトライン、髪のインナーカラーや小物に蛍光色やビビッドカラーの差し色使いもよく見る気がします。格好良くていいですよね!
 また、版権もの(漫画・アニメ・ゲームなど)の衣装なども注目してみると、色々と気づきがあって楽しいです。漫画やアニメは連載やアニメーションでキャラを動かす関係なのか、過度な装飾はそんなにないように思いますが、ゲームのキャラクターは豪華な装飾品をこれでもかと詰め込んでいるものもあって感心してしまいます。制作サイドからの指定等あってのデザインなのでしょうが、プロのイラストレーターの引き出しの多さ、恐るべしといったところです。
 あと見ていて地味に面白いのはライトノベル関係ですね。おそらく平成から爆発的な人気を得たライトノベルの作品群ですが、最近はいわゆる「なろう小説」もこの枠に入るのでしょうか?(このあたりの枠組に関してはあまり詳しくなく、誤っていたらすみません。)これらのキャラ造形を追っていくと、旬ジャンルの変遷も見えてきて興味深いです。
 平成あたりは学園モノやそれに併せて異能力バトルモノが人気だった記憶があるのですが、学生服に個性が出ていてパッと見で何の作品か分かりやすいのがいいですね。差別化のためなのか特に女子の制服がパステルカラーだったりフリルやリボンが付いていたりと賑やか。個人的にはフィクション特有の謎構造の制服は見ていて面白いので結構好きだったりします。ここから段々と異世界ファンタジーから転生モノ、最近はプラスして悪役令嬢モノへ移行していっている印象ですが、剣と魔法のファンタジー世界だと、服飾にはある程度キャラ造形のテンプレートみたいなものがあって難しそうに思います(勇者や魔法使いなどの職業が分かりやすい記号を入れないといけないため…)。しかしその分種族などのモチーフを身体的特徴として落とし込めるメリットがありますね。そうすると悪役令嬢系はかなり難しそうですが…どうなのでしょう?言及しておいてなのですが、これ系は触れたことがないため、今後見てみたいと思います。新たな発見があるかも。
 以上のように他人目線での勝手な分析でも充分面白いのですが、出来れば作者自身の拘りポイントなんかを聞けたらもっと面白いのになーとも思います。
 創作者の皆さんに匿名投書アプリでの質問や、ハッシュタグなどの活用などで創作キャラのモチーフやここを見て!という点を教えてもらうのもいいかも…?ちょっと考えたいですね!
今回はこれで以上です。また少し長くなってしまいました。読んでいただいた方は、ありがとうございます。